咳する女性


あなたは、最近、風邪の症状が長引いていませんか?

例えば、「胸が痛む」「38度以上の高熱が続く」「息切れがする」「咳やタンが出る」などの症状が何日も続くなど。

上記のような場合は、肺炎の可能性があります。

肺炎とは、病原体が肺に侵入し、炎症を引き起こしている状態のこと。
※病原体とは、生物に寄生(生物に侵入し、そこから栄養をとって生活する)して、病気を起こす細菌・ウイルスなど。

この肺炎で死ぬことはないと勝手に思いこみ、安静していれば大丈夫だと侮っている方もいるかと思います。

ところが、この肺炎は、日本人の死亡原因で3番目に多いというのです。

しかも、肺炎は、私たちの身近に多く存在する細菌・ウイルス・真菌・寄生虫によって引き起こされているのです。

これには、加齢、病気やストレスによる免疫力の低下が関係していました

ここでは、「肺炎の原因である病原体は、細菌・微生物・ウイルス」「日本人の死亡原因第3位となった肺炎の理由は、高齢化社会が関係」「肺炎にかからない4つの対策」についてお話していきます。

※2015年度の日本人の死亡原因の順位は、「1位は、悪性新生物(悪性腫瘍)」「2位は、心疾患」「3位は、肺炎」です。

肺炎の原因である病原体は、細菌・微生物・ウイルス!?

肺炎は、細菌・微生物・ウイルスが肺に侵入して、炎症を起こしている状態です。

この細菌・微生物・ウイルスの多くは、私たちの身近に多く存在しています。

ここでは、「肺炎の主な症状」「日常生活でかかりやすい肺炎の病原体ランキング」について、詳しく説明していきます。

1.肺炎の主な症状

肺炎の主な症状は、以下のとおりです。

  • 38度以上の高熱が続く。
  • 高齢者の場合は、熱が出ないこともある。

  • 激しい咳が続く。
  • タンが出る。
  • 病原体によっては、タンが出ないこともある。

  • 胸に鋭い痛み。
  • 食欲不振が続く。
  • 呼吸が苦しく、浅くて速い。
  • 元気がなく、ぐったりしている。
  • など



※肺炎の原因である病原体によっては、上記の症状と違う場合があります。
※高齢者で、熱がなくても、「食欲不振」「呼吸が苦しく、浅くて速い」「元気がなく、ぐったりしている」場合は、肺炎を疑ってみましょう。

2.日常生活でかかりやすい肺炎の病原体ランキング

日常生活でかかりやすい肺炎の病原体ランキングは、以下のとおりです。

  1. 肺炎球菌
  2. 高齢者の鼻やノドの奥に存在している菌。
    加齢などで、免疫力が低下した人が発症しやすく、気管支炎、肺炎や敗血症などの重い合併症を引き起こす。
    会話、咳やクシャミによって空気中に飛び散ることでも感染する。

  3. 原因微生物不明
  4. ウイルス(インフルエンザウイルス・SARSなど)
  5. 細菌と一緒に感染している場合が多い。
    子供がかかりやすい。
    高齢者が感染した場合は、死亡率が高くなる。

  6. インフルエンザ菌
  7. インフルエンザとは別物。
    インフルエンザにかかって、免疫力が低下したところに、別の細菌が感染して発症する。
    「糖尿病」「腎臓病」「心臓や呼吸器に慢性の病気」などの持病がある人は、感染しやすい。

  8. 複数の病原体の感染
  9. クラミジア
  10. 細菌で、子供と高齢者が感染しやすい。
    高熱は出ず、咳が長く続く。
    会話、咳やクシャミによって空気中に飛び散ることでも感染する。

  11. マイコプラズマ
  12. 微生物で、子供と若者が感染しやすい。
    高熱と激しい咳が特徴。
    会話、咳やクシャミによって空気中に飛び散ることでも感染する。

  13. レジオネラ
  14. 細菌で、病名は、在郷軍人病ともいう。
    レジオネラに汚染された水が、空気中に浮遊しているものを吸い込むことで発症する。
    多くは、急激に症状が進行する。

  15. 黄色ブドウ球菌
  16. 人間の皮ふに存在している菌。
    「高齢者」や「人工呼吸のために気管へチューブを挿入している患者」が感染しやすい。

  17. 嫌気性菌
  18. 酸素があまりない環境を好む菌で、鼻や口の中などの粘膜に存在する。
    飲食物を飲み込んだ時に、食道に入らず気道に入ってしまう「誤嚥(ごえん)」が原因で発症しやすい。

  19. クラミジア・シッタシ
  20. 微生物で、インコ、ハトやオウムの分泌物や排泄物から感染する。
    38度以上の発熱や咳が特徴。

  21. モラクセラ・カタラリス
  22. 鼻や口の中から肺までの気道に存在する菌。
    喘息肺気腫など呼吸器系の持病がある人に発症しやすい。

  23. クラブシエラ
  24. 鼻や口の中などに存在する菌。
    重症化しやすい。
    高齢者、アルコール依存症糖尿病の人が発症しやすい。

  25. ミレリ・グループ
  26. 鼻や口などに存在する菌。
    飲食物を飲み込んだ時に、食道に入らず気道に入ってしまう「誤嚥(ごえん)」が原因で発症しやすい。

  27. コクシエラ
  28. 細菌で、病名は、Q熱ともいう。
    日本では、ネコからの感染が多い。
    ただし、人から人へは感染しません。
    インフルエンザと、よく似た症状が出る。

  29. 緑膿菌
  30. 自然界のあらゆるところ、人間の腸内にも存在している菌。
    「寝たきりなどでの長期入院」「手術で体力が落ちている」などで、免疫力が低下した患者がいる病院内で感染する。
    菌を殺したり、増殖を抑える薬が効かない場合が多い。

  31. 真菌
  32. カビの胞子が肺に入って増殖することで発症する。
    免疫を抑制する治療を受けている白血病や臓器移植した患者が発症しやすい。



参照元:成人市中肺炎診療ガイドライン「成人市中肺炎原因微生物の頻度」5大学病院と関連病院入院232例 一般社団法人日本呼吸器学会


それにしても、肺炎の原因である病原体が、これだけ多くあることには驚きましたね。

しかも、私たちの体内や空気中に存在する細菌・微生物・ウイルスが肺炎の原因だなんて気を付けなければいけません。

ところで、なぜ、肺炎が日本人の死亡原因の第3位になったのでしょうか?

これには、日本における高齢者人口の増加が関係していました。

肺炎が日本人の死亡原因第3位となった理由は、高齢者の人口増加が関係!?

なぜ、肺炎は、日本人の死亡原因第3位になったのでしょうか?

これには、日本の高齢者の人口の増加が関係していると推測しました。

その根拠は、以下の「65歳以上の高齢者人口と肺炎死亡数の推移」のグラフです。


65歳以上の高齢者人口と肺炎死亡数の推移
参照元:人口動態調査 厚生労働省


65歳以上の高齢者人口が増加するとともに、肺炎死亡数も増加しています。


しかも、肺炎による死亡数は、全体の約95%が「65歳以上の高齢者」で占められているのです。


肺炎死亡数と順位の推移
参照元:人口動態調査 厚生労働省


また、上記の表から、男性は、女性より、肺炎による死亡リスクが高いということもわかります。

ここで、65歳以上の肺炎による死亡数の男女差は、たった5~7%しかないと思う方もいるのではないでしょうか?

以下は、65歳以上の男性と女性の人口割合です。


65歳以上の男性と女性の人口
参照元:人口推計の結果の概要 総務省統計局


65歳以上の女性人口は、男性より約30%ほど多い。


これらを含めて考えると、65歳以上の男性は、肺炎による死亡リスクは、とても高いといわざるを得ません。

なぜ、65歳以上の男性が肺炎にかかりやすいのでしょうか?

それは、免疫力の差です。

以下は、年齢による免疫力の推移イメージ図です。


年齢による免疫力の推移イメージ図
参照元:からだと免疫のしくみ 上野川 修一(著) 日本実業出版社


免疫力は、年齢とともに低下していく。

しかも、男性は、女性に比べて免疫力が低い。
※女性は、男性と染色体の違いにより、免疫力を高める免疫細胞が多い。

これらのことから、とくに65歳以上の男性は、免疫力が低く、身近に存在する細菌・微生物・ウイルスによって、肺炎にかかりやすいということではないでしょうか?

さらに、「もともと免疫力を低下させる持病(糖尿病・肝硬変・腎不全・心疾患・呼吸器疾患など)」や「免疫力を低下させる生活」をしていれば、65歳以上の男性は、肺炎にかかり死亡するリスクが高まってしまう。

もちろん、65歳以上の女性でも、「もともと免疫力を低下させる持病(糖尿病・肝硬変・腎不全・心臓や呼吸器の病気など)」や「免疫力を低下させる生活」をしていれば、通常より、肺炎にかかり死亡するリスクが高くなる。

また、65歳未満の男女でも「もともと免疫力を低下させる持病(糖尿病・肝硬変・腎不全・心臓や呼吸器の病気など)」や「免疫力を低下させる生活」をしていれば、健康な人より、肺炎にかかりやすいともいえます。

よって、日頃から、肺炎にかからない対策をする必要があります。

肺炎にかからないための4つの対策

肺炎にかからないための対策は、以下の4つです。

1.風邪やインフルエンザにかからないようにする。

インフルエンザや風邪にかかった後は、免疫力が低下し、肺炎になりやすい。

とくに、インフルエンザに感染すると、のどや気道を傷つけるため、病原体の体内への侵入を許してしまう。

そのための対策は、以下のとおりです。

①手洗いとうがい。

手洗いする女性


手洗いとうがいをすることで、風邪やインフルエンザを予防できます。

  • 手洗い
  • トイレのドアノブ、電車のつり革や階段の手すりなどには、さまざまな細菌やウイルスが付着している。
    その中には、風邪やインフルエンザのウイルスも含まれています。
    これらを手で触ると、手に移り、目、鼻や口を触ることで体内に侵入する。
    そのため、インフルエンザや風邪が流行している時は、よく手洗いをしましょう。
    手洗いの際は、石けんを使い、時間をかけて指先・手の甲・親指・指の間を入念に洗ってください。

  • うがい
  • 空気中には、さまざまな細菌やウイルスなどが浮遊しています。
    これらを吸い込むと、鼻や粘膜につき、体内に侵入する。
    本来ある体の防御反応で体外に出そうとするが、全てを出しきれない。
    そのため、うがいで補うのです。
    まず、清潔なコップまたは、手をきれいにします。
    その後、口の中の汚れを取るために、最初に口の中をすすいでから、うがいを行う。
    うがいは、ゆっくり「あー」「おー」といいながらしましょう。
    また、水だけで、うがいしても効果があります。


②外出時にマスクを着用する。

マスクする女性


外出時にマスクを着用する理由は、以下の2つです。

  • 口の中を保湿してくれる。
  • 高齢者は、口周りの筋肉が衰えてくるので、自然に口を開けてしまいます。
    そうすると、口の中にある唾液が蒸発・乾燥し、細菌やウイルスが繁殖しやすくなる。
    ※唾液には、口の中に侵入した細菌やウイルスの活動を抑える働きがあります。

  • 冷たい外の空気を少し温めてくれる。
  • 直接冷たい空気を口の中に入れると、本来ある細菌やウイルスなどを体外に出す機能の働きが鈍る。
    その結果、細菌やウイルスの体内への侵入を許してしまう。

    ※マスクは、外気からの細菌やウイルスの侵入を防げません。


③口の中を清潔にする。(歯磨きや入れ歯の手入れ)

歯磨きする女性


口の中を清潔に保つことで、細菌やウイルスの侵入や繁殖を防ぐ。
これは、口の中が汚れていると、細菌の侵入や繁殖を促す酵素を分泌するからです。

2.免疫力を低下させない生活

運動しながら笑う女性


免疫力を高めておかないと、身近に存在する細菌・微生物・ウイルスに感染し、肺炎にかかってしまう。

免疫力を低下させない生活は、以下のとおりです。

  • きちんと睡眠を取る
  • 睡眠不足は、免疫力を低下させてしまう。
    これは、寝ている間に、免疫力を高めているからです。

  • 運動する
  • ウォーキングなど軽めの運動を毎日続けることで、免疫力が高まります。
    ただし、過激な運動は、逆に免疫力を低下させてしまうので注意しましょう。

  • 笑う
  • 笑いは、ストレスを緩和し、免疫システムも活発にする。
    声を上げて笑うと、より効果が高まります。

  • 禁煙する
  • 喫煙は、肺を傷つけ、病原体による感染を助けてしまう。
    また、タバコに含まれている有害物質が免疫力を低下させる。
    例えば、「細菌やウイルスを体外に出す機能を低下させる」「唾液の分泌を減少させる」「免疫力を高めるビタミンCを消費する」など。

  • 持病の治療
  • 糖尿病・肝硬変・腎不全・心臓や呼吸器系の病気は、全身の免疫力を低下させてしまう。
    そのため、きちんと治療を受け、少しでも免疫力を高めておく必要があります。


3.予防接種を受ける。

注射を受ける女性


予防接種のワクチンによって、あらかじめ体内に病原体への抵抗力をつける。

その結果、病原体が体内に侵入しても、発症しにくくなったり、軽い症状ですみます。

肺炎に関する予防接種は、以下の2つです。
※肺炎については、現時点、日常生活でかかりやすい肺炎の病原体ランキング1位の「肺炎球菌ワクチン」しかありません。

①インフルエンザワクチンの予防接種

インフルエンザにかかった後は、肺炎にかかりやすい。

これは、インフルエンザに感染すると、のどや気道が傷つき、病原体の体内への侵入を許してしまうからです。

そのため、インフルエンザにかからないようにする必要があります。

このインフルエンザワクチンは、その年に流行するタイプを予測し、毎年10月ごろから接種できます。

②肺炎球菌ワクチンの予防接種

肺炎球菌は、日常生活でかかりやすい肺炎の病原体ランキング1位です。

肺炎球菌ワクチンの予防接種を受けることで、予防が可能です。

ただし、肺炎球菌には、さまざまなタイプがあり、予防接種で全てを予防できません。
※肺炎球菌ワクチンの予防接種を受けてない方よりは、肺炎球菌による肺炎にかかるリスクが低くなるメリットがあります。

1年中接種できます。

平成26年10月1日から、高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンが定期接種となりました。
詳細は、厚生労働省の肺炎球菌感染症(高齢者)のホームページをご覧ください。

4.早めに医療機関で受診する

患者に説明をする医師


風邪をひいたと感じれば、症状が悪化する前に医療機関で受診しましょう。
※インフルエンザの場合は、急にだるさと高熱の症状が出ます。

これは、インフルエンザや風邪から肺炎にかかる場合が多いからです。

また、医療機関で風邪やインフルエンザをうつされないためにも、「マスクの着用」「帰宅後は、手洗いとうがい」を徹底しましょう。




いかがだったでしょうか?

肺炎は、日本人の死亡原因第3位で、死亡数全体の95%以上が65歳以上の高齢者だったなんて知りませんでした。

確かに、年を取るとともに免疫力は低下し、若い時にかからないような様々な病気にかかりやすいことは知っていましたが、肺炎もその1つだったんですね。

また、免疫力を低下させる病気(例えば、糖尿病・肝硬変・腎不全・心臓や呼吸器などの病気)を持っていると、さらに肺炎にかかりやすくなるとは・・・

逆にいうと、病気などで、免疫力が低下していると、65歳以下でも肺炎にかかりやすいということですね!

しかも、肺炎を起こす病原体の種類(細菌・ウイルス・真菌・寄生虫)は、私たちの身近なところ(例えば、空気中・口・鼻・喉など)に存在しているなんて、もうビックリです。

とくに冬は、風邪やインフルエンザから肺炎にかかる場合が多いとのこと。

そのため、肺炎にかからないように、免疫力を低下させない生活を心がけないといけません。

具体的な対策としては、「手洗いとうがい」「外出時にマスクを着用する」「きちんと睡眠を取る」「運動する」「笑う」「禁煙する」「持病の治療」「インフルエンザワクチンの予防接種」「肺炎球菌ワクチンの予防接種」などです。

ぜひ、あなたもこの記事を参考に、常日頃から肺炎対策を怠らないようにしてくださいね。


※今回の記事は、下記の書籍とWebページを参考にさせていただきました。





(右)女性 指差し 白服

最後まで読んで頂きありがとうございます。
あなたは、肺炎を侮っていませんか?
肺炎は、日本人の死亡原因第3位の危険な病気です。
しかも、肺炎は、私たちの身近に多く存在する細菌・ウイルス・真菌・寄生虫によって引き起こされているというのです。
とくに、65歳以上の男性は、免疫力の低下により、女性より肺炎の死亡リスクがとても高い。
そのため、日頃から、肺炎にかからない対策をする必要があります。
例えば、「手洗いとうがい」「外出時にマスクを着用する」「きちんと睡眠を取る」「運動する」「笑う」「禁煙する」「持病の治療」「インフルエンザワクチンの予防接種」「肺炎球菌ワクチンの予防接種」など。
その他、あなたにオススメする記事はこれです!



(左)女性 支持棒 本持ち 白衣

スッキリな毎日では、さまざまな対策商品をご紹介しています。
もし宜しければ、一度ご覧になってみてください!